2024.11.01
#59 流木のこと
帰省の際には地元紫雲寺の海、藤塚浜に行くことにしている(おおしけの時は遠慮するけれども)。
先日帰省の際も行ってきた。
海水浴場から少し外れたところにある公園みたいな場所が、10代の頃からお気に入り。
昔はあったのだけど今じゃ侵蝕されてしまい、そこの砂浜は消えてしまった。
それはとても寂しい。
そこへ行くたびに、大なり小なり流木に遭遇する。
今回は写真とはまた別で、根っこ部分までついた立派な流木がもう一本あった。
いつもその流木が辿った経緯を想像する。
どこからおいでなすったの?
どうして土から離れたの?
どんな出会いがありました?
どれくらい旅をなさったの?
これからどこへお行きになるの?
もしかしたら異国の方ってこともある。
この場所には愛しい思い出がたくさんあって、
胸が震える景色をたくさん見てきた。
アルバム『スピカ』に特典収録されている、
楽曲「アルタイル」も、エッセイ「筏」もここが舞台だ。
私にとって浪漫溢れる場所なのだ。
ここから生まれた曲はたくさんあるし、まだまだ生まれると思う。
流木に想いを馳せることは、私の人生を思うことでもある。