2025.12.05
#118 讃美歌306番「あなたも見ていたのか」のこと

先週日曜日(私は月曜日からを週の始まりとする派であります)、4度目となる大阪フェニックスホールでのコンサートわ終えました。
本当に素晴らしい会場です。
音の響きが美しく、編成は1回目よりピアノ(ピアニストはハチさんこと長谷川久美子さん)と私の最小限で催す事にこだわっています。
それ故、毎度セットリストを決めることは(嬉しい)悩める事案。
フェニックスホール公演だけの特別を考えます。
今回は、私がいつかコンサートで歌いたいとずっと思っていた讃美歌306番。
「あなたも見ていたのか」を歌わせて頂きました。
この曲との出会いは、15歳。
敬和学園高等学校へ入学したことがきっかけでした。
キリスト教プロテスタント系の高校(私は仏教徒。入学に宗派は関係ないのであります)で、毎朝15分(〜20分位だったはず…)の礼拝を欠かさない特色を持っています。
雪国新潟。
冬、雪の影響で通学手段に問題が起きたとしても、1限目の事件を削り、全員で礼拝はしっかりと行います。
これ以外にも本当に特色豊かな学校で、私の人生において初めて選んだ人生の大きな選択でしたが、正解だったなと思っています。
いつか母校敬和学園高等学校についても、あれこれ綴りたいと思います。
さて、朝の礼拝ではその日の説教を担当する先生、時には自主的にお話ししたい生徒のお話を聞き、説教の最後に祈ります。
そして説教の前には、説教される方が指定した讃美歌を、ピアノが弾ける生徒(弾ける生徒たちが順番に)の演奏で歌います。
音楽が身近な学校だったと思います。
一人一冊づつ、My讃美歌と聖書を持っているのですが、讃美歌って本当にたくさんあることも知って驚きでした。
そんな中で、私が一番好きになった讃美歌が306番「あなたも見ていたのか」でした。
初めて歌った時、まず歌詞に衝撃を受けたことを覚えています。
また讃美歌は、基本混声四部の旋律の和音と歌詞が表記されており、伴奏者はその和音を伴奏として弾きます。
その音の重なり、つまりこの「あなたも見ていたのか」の和音が、なんだか他の讃美歌と違っていて、なんと云うか私の琴線奥深くまでえぐってきたのでした。
作詞作曲者も表記されていて、もちろん不詳と書かれていることも多いですが、
この曲はアフロ・アメリカン・スピリチュアルと書かれており、すごく腑に落ちたものです。
おかしな言い方かもしれませんが、リズム、音の合わせ方がとにかくなんて言うかかっこいい。
他にもたくさんの讃美歌に触れ、好きな曲はたくさんありますが、
一番大好きで、一番印象深く、一番私に影響を与えた曲はこの一曲だけです。
和訳の差異で、「あなたもそこにいたのか」と訳された歌詞バージョンもありますし、4番までのものと、5番まであるものとが存在します。
私は今回歌い慣れている「あなたも見ていたのか」の方で、5番を付け足すこととし、歌詞も4番までと馴染みが良い言い方に変えました。
5番あってこそ、讃美歌だと感じたから。
メロディも、聴き馴染みがあり、この歌詞をより強調できるのではないか?と思い、旋律にも一部アレンジを加えさせて頂きました。
生涯における特別な一曲。
また歌いたいな。





