2023.12.15
#13 ソーセージのこと
20年前の6月。
デビューアルバムのMIXを、マイク・ニールセンにお願いしたので、ロンドンに滞在していた時。
空き時間も結構あって、みんな(当時のプロデューサー、ディレクター、アレンジャー)と、ロンドン観光も楽しんでいた。
その日2時間ぐらいの空き時間が出来て、あまりゆっくりは出来ないしってことで、タクシーに乗れば大して時間のかからないロンドン観光の王道、ビッグ・ベン(英国国会議事堂)に行こうとなった。
砂利の上を歩く音と、小石を踏みしめた靴裏ごしの感触を20年経った今でも良く覚えている。
そしてもう一つ、忘れられないロンドンの思い出がこの日、出来た。
観光名所らしく、小屋型のテイクアウト専門(今もあるのかなぁ)のお店があった。
お店の外壁にメニューが書かれていて、コーヒーや、紅茶、チョコレートドリンク(ちなみに私は、スタジオのすぐ近くにあったカフェでホットチョコレートを飲むのが毎日の日課だった。ホットチョコレート最高!)などのドリンクメニューの他に、フードメニューも。
その中の一つにあったのが、〝sausage〟。
私、初めて見た綴りで読めなくてね、つい声に出して読んだのよ〝サウサギ…?〟って。
そしたら、それが聞こえていたディレクターに〝ソーセージな〟って訂正されて。
私、ハッ!ほんとだ!ソーセージだ!ってなんか感激しちゃって。笑
ディレクターに、しかもその感じなら最後ギじゃなくてゲだしな。って言われて、確かにー!って自分のお馬鹿加減が楽しくなっちゃって。笑
みんなで爆笑していたら、そのディレクターが突然〝なんかサウサギって意味深でいいな。アルバムタイトルにアリかも〟って半ば本気で言うから、ちょっと焦った。
って云うまでが、私のロンドンの愛しい思い出の一つ。
ふと思い出したから写真なんてなくって、そんなあれこれの時は手書きの何かになっちゃうかも。
今回はソーセージのスペルを。笑
ファーストアルバムのタイトルが『サウサギ』になっていたかもってお話でした。